ダイエットで生理が止まる

知り合いのご家族の中に、ダイエットをして生理が止まってしまった方がいます。しかも!パーソナルトレーナーの下で指導を受けていたにもかかわらず、もう3ヶ月も生理が来ていないそうです。それで「どんなダイエットをしているのか?」と聞いてみたら、案の定、生理が止まっても仕方がないような間違ったダイエットをしていました。糖質制限と激しいトレーニングにより短期間で急激に体重を落としていたのです。

短期間で大幅な減量に成功したのだから、それはそれで良かったのでは?と思う方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、これはとんでもないことです。このままでは非常に危険!これ以上健康を壊さない為にも早急にダイエット方法を見直す必要があります。

そんな訳で今日は、ダイエットで生理が止まる理由とその危険性、そして無月経や生理不順を予防・改善のコツについて共有させていただきます。

女性のダイエッターさんにとっては大きな悩みの種となる生理の問題・・。今は何ともなくとも、ダイエットをしている以上決して他人事ではありませんので、是非今日の話も参考にしてみてくださいね!

ダイエットで生理が止まる理由

健康被害では早速、「ダイエットで生理が止まる理由」から解説して行きます。

実はこれ、「体の防衛本能」が働くことによって引き起こされています。「体の防衛本能」と言うと、自分の体を守るための機能ですから、それでなぜ生理が止まるのか?一見矛盾しているように感じられるかもしれません。しかしながら、一見矛盾しているように感じられるこの行動が実は、凄く理にかなった生命維持の為の行動だったりするのです。

そもそも生理が止まる「原因」になるのはどんな行動なのか?と言いますと・・過度なストレスであるとか、過度な栄養不足とか、過度な運動など、様々な原因があるのですが、これらは体にとっては「無理な状況」になる訳です。ダイエットでは、多くの方が「早く痩せたい!」「何としても頑張らなければ!」と思うあまり↑こういう状況に陥りやすい訳ですが、早く結果が出てほしい気持ちに反して、体はこの状況を「生命の危機」と判断し「防衛本能」を働かせて命を守ろうとするのですね。

例えば無理な食事制限や無理な運動によって栄養不足に陥った場合・・体はこの時、「栄養が足りない!これは生命の危機だ!どうにかして命を守らなければ!」と反応し、命の危機に備えます。このとき体の中で何が起きるのか?と言うと、生命維持の為の重要な器官を優先して守ろうとするのです。

例えば、脳とか心臓とか、これらは生命維持の為の重要な臓器で、ここを死守しなければ人間は死んでしまいます。だから、これらを正常に機能させるために子宮や卵巣などの生殖機能を犠牲にしてまで重要な器官に栄養を回そうとするのです。

こうして大事な臓器を優先的に守った結果、その他の部分、すぐに生命の危機に関わらない部分で本来の機能が働かなくなる。そして生理が止まってしまうと・・この様なメカニズムになっているのですね。(栄養不足以外でも、ストレスなどで自律神経が乱れ、ホルモンバランスが乱れることでも生理不順や無月経は起こります)

凄く理にかなった、と言うか、本当・・人間の体はうまくできているなと思いますが、つまりは生理が止まるのはそれだけ体にとって無理なことをしていることの現れ。体からの危険信号なのであります。すぐにでもこの危機を察してダイエット方法を見直さなければいけません。

生理が止まった状態を放置してはダメな理由

無月経が続いた結果それでも、生理って面倒ですから「生理が止まってラッキー」だなんて安易に考えてしまう方もいらっしゃいます。しかし、この考えは物凄く危険です。無月経が長引くとどうなるか?当然それだけで妊娠しづらくなるのは当然ですが、長く続くほどに自力での月経が起きづらくなり、将来不妊に悩まされることもあるので本当に注意していただきたいです。

それから生理が止まると骨がもろくなるリスクも高まります。女性ホルモンは骨を丈夫に保つ上でも重要なホルモンになります。生理が止まる事は、この女性ホルモンが出ていない状況ですから、骨がもろくなり若くても骨折しやすくなったり、高齢になってから骨粗しょう症のリスクが高まるなど、本当に危険なのです。

もちろん、髪が薄くなったり肌や髪のツヤが無くなる、女性の体特有の曲線美が失われたりと、女性らしさすらも失われます。そんな状態が魅力的とは到底思えませんよね。だからこそ!無理なダイエットはNG!過度な食事制限ですとか、過度な運動など、ストレスばかりのダイエットは絶対に行ってはいけないのです。

無理なダイエットは禁物!健康を犠牲にしないで

食事制限こうしたリスクを負わない為にも、ダイエットはくれぐれも無理のない様に、ゆっくり楽しめる範囲で健康的に行うことが大切です。特に若い方なんかはですね・・もしかすると今はまだ、これが重大なことだとは思えないかもしれませんし、「まだ若いし・・ちょっとぐらい無理しても大丈夫でしょう」「周りにもそういう友達がいるし・・そんなにたいしたことはない」などと安易に考え、過激なダイエットに走ってしまう方は多いかもしれませんが・・

そしてそのお気持ちは凄くわかるのですが・・(私もそう思っていた時期があったので)将来苦しむのは、ほかでもない自分自身ですのでね!くれぐれも間違ったダイエットは行わないよう、本当にこの点にはご注意くださいね。

目先の結果よりも将来の健康を第一に考えダイエットに取り組もう

健康・ダイエットイメージまた、世の中には「結果にコミット」するあまりに、プロのトレーナーですら間違ったダイエットを推奨してくる場合があります。特に近年は、激しい筋トレや、肉体改造の為の厳しい糖質制限などを行う人が増えるなど、女性にとって危険なダイエットが何故か横行していますので、余計に注意してほしいですね・・。男性は問題なくても、女性には大問題になる場合があります。

ですから、必ず取り組む前に「このダイエットは将来的に見て安全な方法なのか?」一度冷静になって考えてみて欲しいと思います。

ダイエットは無理をすればするほど生理が止まる危険が高まります!後で取り返しのつかないことにならない様、しっかり自分の行動や早く痩せたい欲求をコントロールして、健康的に進めていって下さいね!

生理不順や無月経を予防するコツ

では、ダイエットによって生理不順や無月経を引き起こさないための具体的な目安やコツはあるのでしょうか?また、すでに生理が止まってしまっている場合どうすれば良いのでしょうか?

ここからはこの点についてさらに詳しく解説します。ここ!女性にとって非常に大事なダイエットの鉄則ですから、是非参考にしてくださいね!

生理不順や無月経を起こさないための具体的な目安

健康的なダイエットダイエットで生理不順や無月経を起こさないための具体的な目安として・・以下のような目安があります!女性がダイエットをする場合この点に注意してください!

1、急激な変化で生理が止まる

まずダイエットによって生理が止まるといったリスクを負わないためには、体重を急激に落としすぎないことが大事です。1ヵ月に自分の体重の5%以上を落とすと生理が止まるリスクが高まるため、そのラインを超えないように気をつけていただきたいと思います。

例えば50キロの人であれば1ヵ月で2.5キロ以上は落とさない。60キロの人であれば1ヵ月で3キロ以上は落とさないといった感じで、急激に体重を落とさない様、無理のない健康的なダイエットを心がけましょう。

2、体脂肪を落としすぎると生理が止まる危険が増す

体重計また体脂肪率に関しても、女性の場合は18%以下で無月経や生理不順になりやすいと言われていますので、体脂肪も落としすぎないように気をつけましょう。と言うのも、女性ホルモンは卵巣から分泌されているだけと考える方も多いと思いますが、実際には脂肪からも作られているのですね。体脂肪が少なくなりすぎると、その分女性ホルモンの分泌も減り生理が止まるリスクが高まるのです。つまり、体脂肪は多すぎても少なすぎてもホルモンバランスは乱れやすくなります。だから肥満も予防する必要がありますし、痩せすぎにも気を付けなくてはならないのです。

特に極端な糖質制限は脂肪が減り過ぎるリスクがあります。また、ストイック過ぎる運動やトレーニングも同様。こうしたダイエットを無理に行わないことが、生理不順や無月経を起こさないためには大切です。

ダイエットで生理が止まると言う最悪なことにならないために、まずはこうした目安を守ってダイエットはマイペースに安全に行うようにしてくださいね!

ただし!これらの目安の数字は絶対ではありません。生理が止まったり生理不順になるボーダーラインには個人差がありますので、くれぐれもご自分の体の調子を見ながら、自分の中で無理のないようなダイエットを心がけて下さい。特に真面目で完璧主義者の人ほどダイエットではストイックになりがちです。食事制限や筋トレなどハードに取り組んでしまいがちなので、そういった方ほど気をつけましょう。

無理なダイエットで生理が止まった場合の改善法

悩む女性では、既に無理なダイエットを行った結果、生理が止まってしまっていた場合にはどうやって改善すれば良いのでしょうか?

無理なダイエットによって止まってしまった生理をもとに戻すためには、危機的状況に陥っている体を救ってあげなくてはいけません。体重や体脂肪率を落としすぎている場合には、無理な食事制限や運動を改善し少し元に戻すことが必要です。「せっかく頑張って痩せたのに」と残念な気持ちになるかもしれませんが・・生理が止まっていると言う事はもはやダイエットどうこうの話ではありませんから、何とかしなくちゃいけません。健康を失っていると言う事ですので、すぐにこの状況を改善して健康を取り戻して頂きたいと思います。

制限を緩め心身をストレスから解放する

厳しい食事制限をしていたのであれば、制限を緩め、栄養バランスのとれた食事を十分に食べることを心がけるべきですし、運動に関しても毎日行っていたものを1日おきや2日おきにする。強度を下げるなど無理のない頻度に変えるべきです。こうすることで、制限にがんじがらめになっていた頭も解放してあげあられますから、ストレスも減って生理周期が戻りやすくなります。

そうして心と体を解放してあげることで、徐々に心身のバランスを取り戻し、生理のリズムも戻ってくるでしょう。(それでも戻らない場合や、既に長引いていて心配な場合には早めに婦人科を受診しましょう)

危機的状況を脱出することを第一優先で考えよう

もちろん!元の太る生活習慣に戻る必要は全くありません。100%でがんばっていたものを60%〜70%位のがんばりにするだけです。一旦は体重が少し戻ってしまうかもしれませんが、生理が止まっている危機的状況を脱出するのが大事ですから、まずはこの点を第一優先させて行動してくださいね。

無理のない方法でマイペースに進めて行こう

そして生理が戻っても、生理が止まるまでに取り組んでいたような間違ったダイエットは決して行わない事!必ず無理のない方法でゆっくり結果を出すやり方に改めて舵を取り直しましょう☆

生理が止まるダイエットは間違った方法だと自覚すべし

失敗イメージ無理なダイエットを行うと生理が止まるリスクが高まります。生理が止まる事は体にとって非常に危機的な状況です。女性らしさが失われたり骨がもろくなる、精神的に不安定になるなど様々な悪影響を及ぼすことから、特に女性がダイエットをするときには十分ご注意くださいませ。