「もしも体重を減らしたいと思うなら、砂糖の代替え甘味料を使用してはいけない。」世界保健機関(WHO)がこんな発表をしました。WHOが様々な論文を検証した結果、大人も子供も誰であれ、ノンシュガー甘味料を使用しても体脂肪を減少させる長期的な効果は得られないことが分かったとのことです。それどころか、むしろ長期使用することにより、2型糖尿病や心血管疾患の増加など、悪い影響がある可能性も示唆されたと言うことです。
砂糖が体に悪い、太る、と思って代替え甘味料を使用していた人にとっては衝撃的なニュースですね。
0カロリー商品のからくり
ここで言う「砂糖の代替え甘味料」と言うのは、例えば「ノンカロリー」や「カロリーゼロ」と謳い、売られている商品に入っている甘味料の事ですね。お菓子類や飲料類、ゼリー、幅広く使われている甘味料ですが、よく目にするものだと、アスパルテームやスクラロースなど人工甘味料が有名です。
例えばアスパルテームは、砂糖の何百倍もの甘さを持つのが特徴です。わずかな量で甘みを加えられるため、甘さはあるのに、カロリーがほとんどない低カロリー商品が出来上がります。日本では、食品100グラム当たり、または飲料100ミリリットルあたりのカロリーが5キロカロリー以下であれば、「カロリーゼロ」と表示できるため、こうした低カロリー甘味料を使用して「0カロリー」として売られています。
本当はゼロカロリーではないのですが、5キロカロリー以内なので「0キロカロリー」と表示しても問題は無いのですね。そんなカラクリです。
また、スクラロース等は人の消化酵素では分解されにくいので、消化吸収されず排泄されます。吸収されないのだから、これもゼロカロリーのようなものですね。
0カロリーの罠
ダイエットをしているなら、カロリーを気にするのは当然でしょう。ですから、食品を選ぶ際に、より低カロリーなこうした甘味料が使われた商品を手に取るのも当然かも知れませんね。こうした商品を提供する企業側も、より健康になるよう、お客様がより手に取りやすくなるよう考えて商品開発してきたはずです。
でも、今回のWHOの発表によれば、こうした代替え甘味料を使用しても、ダイエットに効果がないばかりか、健康に悪影響を与える可能性があると言う事で、このニュースに衝撃を受けた人は多いはずです。
でも・・実はこんな事は随分前から言われていたことです。私のメルマガの方でも以前、と言ってももう何年も前の事ですが、記事にしたことがあります。こうした人工甘味料は、舌の味覚センサーは甘いと判断するのに、血糖値が上がらないことで、脳が混乱した結果、甘いものや他の糖質への欲求が余計に強くなり、結果太りやすくなると。
10年以上前からそれを知っていたので、私はできるだけこうした人工甘味料を使わないようにしています。特に「ゼロカロリー」を謳っているような食品はこれまで避けてきました。
もちろん、砂糖自体(白砂糖=白い悪魔)も健康に良いものではないため、料理を作る際にもほぼほぼ砂糖は使わないし、本来甘いものは好きだけど、できるだけ食べないようには努力していますが・・。その砂糖よりも気を付けているのがこの人工甘味料です。
甘みが欲しい場合には天然のものを
兎にも角にも、ダイエット目的で、カロリーの低い人工甘味料を使用しても、長期的には減量に役立たないと言うことです。むしろ、健康に悪影響を及ぼす可能性も示唆されたため、甘みが欲しい場合には、天然の甘味で代用しましょうと言うお話ですね。
人工甘味料はなるべく避けて健康的なダイエット
そんなことで、今後甘みが欲しいときには、フルーツや天然の食品からとれた糖分を利用するなど心がけましょう。もちろん絶対にとってはいけないと言うことではないので、「砂糖の代替甘味料はダイエットには意味がない。」「わざわざそれを選ぶメリットはない。」「人工甘味料は体に悪いから控えめに。」ぐらいにイメージしておくと良いかと思います。
そして大前提として、ダイエットでは糖質控えめが基本です。人工であろうが、自然のものであろうが、糖質の過剰摂取は痩せないどころか、太る原因となるため、食べ過ぎは控えましょう。
また、加工食品を利用する場合でも、できるだけ原材料の表示を見て、不自然な添加物がなるべく少ない自然のものを、また、砂糖や人工甘味料が含まれていないものを選ぶようにしましょう。原材料の表記は、重量が多い順に表示されています。最初のほうに、砂糖や人工甘味料が書かれていたら、それらが沢山含まれていると言うことになるので、他の商品を選んだ方が良いかもしれません。
その点フルーツやサツマイモなど、天然の甘みならば安心です。ビタミン、ミネラル、食物繊維なども一緒に摂れ、健康に役立つので、甘みが欲しい時はそうしたものを選んでみて下さいね♪